明治神宮で話題のパワースポット「清正井」の秘密に迫る 行列は5時間待ち!?(産経新聞)

【都市伝説を追う】

 東京都渋谷区の明治神宮の一角にある“清正井(きよまさのいど)”が、にわかに話題となっている。「井戸の写真を携帯電話の待ち受け画面にすると運気が上がるパワースポット」とされているらしく、連日のように長蛇の列ができているという。運気と待ち受け画面に何の関係が? そしていったい誰が言い出したのか? 話題の真相を探ってみた。(奥村清史)

■清正井の知名度、66%!?

 清正井をネットで検索すると、13万件ものヒットがあった。いくつかのサイトを読んでみると、清正井は占いに興味のある人たちの間では以前から知られていた場所らしい。ただ、日付の新しいものには、「芸能人もブログで紹介している…」「年末のテレビ番組で…」という書き込みが目立っていた。

 自分自身が知らなかったこともあり、まずは清正井の知名度を調査してみた。

 明治神宮に近いJR原宿駅前を歩く男女35組50人に話を聞いたところ、清正井を「知っている」と答えたのは33人、「知らない」は17人だった。ご当地だけあって、66%の知名度。ちなみに「行ったことがある」人は3人で、うち「今日行った」人はわずかに1人だった。

■北海道から来たのに…

 神奈川県在住で原宿の服飾店に勤務する女性(23)は、清正井が人気だと最近ネットで知ったそうで、「もう少し落ち着いたら行ってみようかな。もちろん恋愛祈願!」と興味津津。一方、福岡県から遊びに来たという女子大生グループの1人(21)は、「待ち受けに井戸? キモ〜い!」と全く知らな様子だった。

 「昼に着いたのに、閉苑までに間に合わないといわれた。5時間待ちとは…」と肩を落とすのは、年末のテレビ番組で清正井のことを知り、北海道から来たという男性会社員(36)。

 清正井がある御苑の開苑時間内(午前9時〜午後4時)に参拝するには、相当早く並ばないといけないようだ。埼玉県で工務店を営む男性(40)は、8時半から3時間並んでようやくお参りできたという。「厄年なんで、職場での安全をお祈りした」そうで、清正井が映る携帯の待ち受け画面をうれしそうに見せてくれた。

■話題の清正井へ

 「『清正井』は今から入苑しても日没となりご覧いただけません。改めてお越し下さい」−。時刻は午後2時。明治神宮御苑の入り口には、早くもこんな立札が…。残念そうに引き返す人たちが後を絶たなかった。

 広報担当者に先導され、いよいよ目的の場所へ。苑内の小道を5分ほど歩くと、行列の最後尾が見えてきた。

 明治神宮の閉門まで残り30分という時間帯だが、約150人が携帯電話を片手に待っていた。居並ぶ人たちからの冷たい視線に耐えながら先に進むと、行列の先端、行き止まりとなったその場所に話題の清正井はあった。

 石垣に囲まれた小さな池の底に直径86cmのおけが沈められ、そこから水がわき出ている。参拝者は1人ずつこの井戸の前に立ち、手を合わせてお参りした後、携帯電話で写真を撮って帰っていった。

■由緒正しい明治神宮

 「参拝に来られた方の思いを一番大切にしたい」と話すのは、明治神宮広報調査課の福徳美樹さん。「神宮全体が神域。たまたま今は、清正井が象徴的に取り上げられているのだと思う。清正井という“泉”だけでなく、神宮の“森”の厳かさも感じていただければ」。

 明治神宮は、大正9年11月1日、現在の御苑の地に鎮座・創建された。御苑は、明治天皇が何度もお出掛けして歌にも詠み、昭憲皇太后もアヤメを見にご旅行されたという両御祭神ゆかりの地。落葉樹の多い古くからの森だった御苑の周囲に、全国から献木された常緑樹が植えられ、今に残る境内が造営された。

 そんな御苑の北端にあるのが、清正井だ。かつてこの地に熊本藩主加藤家の別邸があったことから、土木の神様といわれた加藤清正にちなんでこの名が付いたようだ。

 自然の湧水で、同じ御苑内にある“南池(ナンチ)”の水源でもある。清正井や南池を含む御苑は風水的にもいい場所だと昔から言われおり、明治神宮自体がそうした運気の高い場所に作られたそうだ。

■うわさの発信源は?

 広報の福徳さんの話では「行列ができ始めたのは、昨年12月25日から」。前日の24日に放送されたテレビ番組が引き金だった。

 確認すると、手相芸人の島田秀平さん(32)が番組中、清正井の御利益について力説していたことが分かり、早速本人に話を聞いてみた。

 「数年前から、手相を見せていただいた有名人の方たちに『清正井に行くと運気が上がる』と勧めまくっていたんです」。やはり、島田さんがうわさの発信源だった。当の島田さんは、4〜5年前に占いの師匠である“原宿の母”やスピリチュアル・カウンセラーの江原啓之さんから、清正井の“パワーの秘密”を教えられた。

 何でも、明治神宮は富士山から出た気が流れる“龍脈”上にあるらしく、自然の湧水である清正井には特に気が集まっているそうだ。

 清正井がブレークした理由は他にもあった。

 “待ち受け画面”だ。「清正井の写真を携帯電話の待ち受け画面に…」と広めたのも島田さん本人。「携帯の待ち受け画面は誰でも頻繁に見るところ。そこに清正井の写真があれば、願い事やお参りしたときの気持ちを忘れないはず。そう思ってみんなに勧めてみた」そうだ。「ただ、パワースポットや神社仏閣にお参りするだけではダメで、そうなりたいと願いつつ努力することも大事。願いがかなったと思えるかどうかは、それぞれの気持ち次第です」と、占い師としてのアドバイスを忘れなかった。

■明るく魅惑的な「パワースポット」

 「清正井に行列」という現象について、専門家に話を聞いた。

 東亜大学人間科学部の具志堅伸隆・専任講師(社会心理学)によると、「人間には超自然的な力を認めて、それとかかわっていこうとする素朴な欲求がある」そうだ。また、「パワースポットといったカタカナ語は、霊や呪術(じゅじゅつ)などと違って明るく魅惑的なニュアンスがあり、多くの人に受け入れられやすい」と分析する。

 清正井が“パワースポット”として紹介されたことにも、人気の秘密が隠されていたようだ。

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フランス 本場もうなる「神の雫」 著名ソムリエ高い評価(毎日新聞)

 ワインをテーマにした漫画「神の雫(しずく)」が、フランスで高い評価を得ている。1月、代表的ワイン専門誌の最高賞に原作者と作画家が、日本人で初めて選ばれた。昨夏も仏料理本のアカデミー賞とされるグルマン世界料理本大賞の最高位「殿堂」に輝いている。長いワイン文化を誇る本国でなぜウケているのか?【鈴木梢、パリ福原直樹】

 「神の雫」は04年に漫画雑誌「モーニング」(講談社)で連載が始まり、23巻で国内累計約400万部を発行する。12本の優れたワイン「12使徒」と、その頂点に立つ1本「神の雫」を探す話で、09年にはテレビドラマ化もされた。

 パリの大手書店の「MANGA」コーナーにも必ず「神の雫」はある。講談社によると仏語版は08年以降、55万部を発行。1月には11巻目が発売された。

 仏有力紙「リベラシオン」(09年3月29日付電子版)は、「MANGAの中にワインが」の見出しで、「神の雫」を紹介。「発売後、すぐにネットでファンのサイトが作られた」と指摘した。

 仏の著名ソムリエ、フィリップ・ブルギニョン氏(経歴25年)は同紙にこうコメントした。「我々は、ワインの『語り手』(教育者)としては必ずしも優れているわけではない。この漫画は視点が予想外のものだ。感動するような詳しさがある。我々専門家が、知らず知らずのうちに行っているワインに対するしぐさを、じっくり観察し、丹念に描き出している」

 原作は亜樹直(あぎ・ただし)氏で、作画はオキモト・シュウ氏。亜樹直はユニット名で、姉弟の2人で物語を書く。ソムリエの資格は取らず、飲む専門の「ノムリエ」を自称。漫画に登場するのは仏ワインが多く、姉弟が飲んだ銘柄のみ登場する。マンションの1室を専用保存庫とし、数千本のストックがある。姉弟は「仏ワインは複雑で奥行きがある。イメージが駆り立てられ絵と言葉で伝える漫画文化に近い」と話す。

 「神の雫」は想像力豊かな独特の表現が特徴だ。例えば仏ボルドー地方の赤ワインがもつ大地の力強さを、農夫婦が畑で鐘の音に合わせて祈る仏画家ミレーの絵「晩鐘」に例えた。別のボルドー・ワインは、「とろけるような甘みとキュンとくる酸味」を英ロックバンド「クイーン」の音楽になぞらえ、味や香りのイメージを伝えようとしている。

 姉弟は「ワインを芸術作品に例えたのも、フランス人に受け入れられた理由の一つだろう。フランスでは古くから浮世絵が評価され、日本でも仏料理が好まれている。感性が近い」と分析する。

 日本でのワインを含む果実酒の消費は、国税庁のまとめでは、98年度の約29万キロリットルをピークに減少傾向で、08年度は約22万キロリットル。だが漫画の人気はワイン市場を刺激する。

 流通業界では「神の雫に登場したワインが1週間で完売した」との逸話もある。「神の雫登場ワイン」をネット販売する「京橋ワインリカーショップ」は「読者の問い合わせをきっかけに宣伝を始めたがすごい売れ行き。ワイン初心者も多く、愛好家のすそ野が広がれば」と期待する。

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